釈迦涅槃図修復 経過報告②

10月もあと二日となりました。朝晩の冷え込みは秋が深まったなと感じますが、日中が20度前後まであがり、暖かく過ごしやすい日々が続いています。
この傾向は、来月中旬まで続くようで、やはり異常気象だなと思います。
夏の日照りと猛暑で野菜の出来は良くないようで、定期市でいつも野菜を買っている農家さんは、大根・白菜・キャベツは12月にならないとだめだと言っています。
頑張って収穫まで漕ぎつけた方々の品物も小さかったり値段が高かったりと、何時ものこの時期とは違う光景です。

さて、今月初めに釈迦涅槃図修復の初期段階のご紹介をしましたが、その後の様子を修復を手掛けている京都の杉本工藝が画像を送ってまいりましたのでご報告します。
大幅のため、まず足場を組んで作業を進めているとのことです。

最初は、彩色保護のため、最初に裏打ち作業を施しています。レーヨン紙と、布海糊を煮詰めたものを用いて動かないように裏打ちしています。

次に、過去の裏打ち紙を剥がしていきます。5層の裏打ちが施されていたそうです。

本紙に近づいてきたため、傷つけないように慎重に作業を進めます。

肌裏打ちの作業です。
丈夫で柔軟性のある薄美濃紙を使い、本紙に一番近い部分の裏打ち作業です。
やり直しのできない一発勝負の作業です。

丁寧な作業が続けられております。
11月になるとまた次の画像を送ってくれるそうですので、来ましたらすぐに皆様にご報告したいと思います。

真宗大谷派三条別院の報恩講「お取り越し」も間もなくです。例年なら「お年越し荒れ」というみぞれまじりの荒れたお天気になるのですが、今年はお天気の心配はなさそうです。
来月3日頃からいろいろイベントがあるようで、ここ寺町界隈も賑やかになりそうです。