看護の日

5月12日、今日は、看護の日です。新聞に大きく取り上げられていますので、ご存知と思います。

その記事を読み、今世界中を恐怖に陥れている、新型コロナウイルス感染症について、日本看護協会 福井トシ子会長が国民の皆様へとして、感染症の恐ろしさを提示しておられますのでご紹介をします。

未知のウイルスによる感染症は①疾病を引き起こす生物学的感染症②「不安や恐れ」を生じさせる心理的感染症③不安や恐怖が生み出す「嫌悪・差別・偏見」が行動となって表れる社会的感染症、この3つの感染症であると言われています。誰もがこの3つの感染症の影響を受けますが、その影響を最も受けるのが看護職です。

このようにおっしゃっています。まさに今現在、未知のウイルス感染症の医療の砦となり、私たち国民を守って下さっている看護職の方に、③の偏見が浴びせかけられるという事実があります。そして①のように実際に業務上感染してしまう事②自らが感染源になったら、或いは家族や大切な人に感染させてしまったらという不安や恐怖感を感じながら日々業務に向かっておられることを思うと、私たちが③のような行動に出ることは、恥ずべき事であると改めて思います。

今、新聞やテレビなどの報道で識者、専門家、医療関係者、コメンテーターが様々な発信をされています。ワイドショーのような情報番組などでは、聞くに堪えないばかばかしい内容も多いのですが、昨夜たまたま出会った番組での江戸川病院 加藤正二郎院長の言葉が心にすとんと落ちました。江戸川病院は江戸川区で先進的な医療を行っている中核病院で、新型コロナウイルス感染患者も多数受け入れている病院です。加藤院長が、その番組の最後に、新型コロナウイルス感染症の蔓延に苦しむ日本の今後への提言を求められ「愛と想像力」とおっしゃいました。自分が行う行動に他者を思いやる愛があるのか、他者がどのような思いでいるのか、他者がどのような立場で今この状況に立ち向かっているのか、自分が他者になった時、愛を持って事に当たれるか。他者の立場や思いを想像できているか。

まさに、看護協会の福井会長がおっしゃっている③に対する回答のような気がいたします。自分の周りだけが平穏ならそれでよい、ではなく、愛と想像力を持って周りを見つめ直すそんな看護の日となりました。