令和6年「お棚参り法要」

極楽寺では、先代の頃から関東地方のお盆には、一年に一回、何軒かのお檀家様のお仏壇にお盆参り「お棚参り」を行っていました。
令和2年から新型コロナウイルスが広がり、県境をまたぐことが困難な状態が丸3年続きました。その間、ご遠方のお檀家様のご自宅をお尋ねするのは難しいということで、代替えとして三条の地で、お棚参り法要を行ってきました。規制が撤廃され、自由に行動できるようになったら、今度は住職が高齢となり、東京の複雑な電車を乗り継ぎそれぞれのお宅をお尋ねするのが難しくなりました。
「取りあえず」の方法として行っていた「お棚参り法要」を、皆様からご理解いただき、7月の関東のお盆の時期に、ご希望をお聞きして続けて行うようになりました。
本日、7月11日、雨模様の中法要を執り行いました。
阿弥陀様の前には、お盆飾りが施され住職が法要を勤めました。

本堂の周りには、8月11日のお盆塔婆施餓鬼法要の御塔婆が並び、何時もとは違う、お盆らしい雰囲気です。

本堂に参列者はおらず、遠く関東の地におられるお檀家様を思い、心を込めてお勤めを致しました。

本堂での法要の後は、墓地で墓経を勤めました。

この法要の前には、お申込のあったお檀家様の墓碑を丁寧に掃除しお盆を迎える準備を整えました。

少子高齢化が加速度的に進み、遠方のお寺迄お盆参りをすることも難しくなっております。
お棚参りに行けない、お寺参りに来ることが難しい、という両方の思いを何とかつなげて行けるようにと考えた方法です。
よりよいかたちとは何だろうか、と考えながら、これからもお檀家様のお気持ちに寄り添える寺でありたいと感じた法要でした。