令和5年秋季彼岸会法要
昨日、秋の爽やかなお天気のもと、極楽寺年中行事の最後となる、秋季彼岸会法要が行われました。
6月のお地蔵様祭りから、いつもお天気を心配して、特に夏の行事は尋常ではない暑さとの闘いでした。どうしたら皆様がご安全にご無事に参加して頂けるか、天気予報を見てはため息をついて、何とかしなければと工夫を重ねてきました。
ところが、昨日のお彼岸は数日前から、「天気は晴・気温も下がる」というのが天気図からほぼ確定しており、ストレスなく当日を迎えました。この夏全く頼りにならなかった雨雲レーダーが「間もなく雨が降ります」というガセ情報を出してきましたが、いつも通り当たらず、晴天のまま一日を過ごすことが出来ました。
夏の間大活躍した扇風機も一度も回すことなく、外からのからりとした風が吹き抜け、汗をかかないまま一日を過ごすことが出来ました。今まで暑さの中頑張ってきたご褒美かしら、などと考えておりました。
朝のうちは、少し雲が出ていましたが、法要が始まる頃にはすっかり青空になりました。久しぶりに紫の幔幕が登場して、お彼岸らしさを演出しています。さするべりは下の枝はすべて花が落ち、木の上の方に最後の花が咲いています。
本堂は農家の方から上げて頂いた佛供米が並び、秋彼岸の雰囲気が出ております。御内陣には、第一部付回向の御塔婆が並びます。いつもはお弁当がお供えされのですが、今回は久しぶりの御霊供膳です。
お膳のお坪は、秋は柿の素(食用菊)のお浸しですが、猛暑の影響かスーパーでも定期市でも姿を見ません。代わりにオクラとミニトマトのお浸しにいたしました。葉物が全滅だった夏ですが、オクラだけは元気のようで、夏から今までよく食べました。仏様にも珍しいメニューだったかもしれませんがお供えいたしました。
9時半からの付回向法要には、5家20名の皆様からご参加いただきました。住職と孫でご回向を行いました。
一軒ずつ、お名前をお呼びしてご焼香を頂きました。
法要の終わりに、皆様で木魚を打ちながらのお念仏を致しました。法要で行うのは、新型コロナが世界中に蔓延する前、令和2年1月2日の年頭法要以来の事でした。ウイルスがなくなったわけでもないし、感染者は増えていますが、きちんと対策を立てて行えば実行できると感じた法要でした。やっぱり皆でお念仏をお唱えするのはいいなぁと感じたた法要でした。
この後、年忌の御塔婆をお渡しし、無事に一部法要が終わりました。
二部法要は、11時からですが、その前に浄土宗開宗850年記念慶讃事業の結縁交名の関連動画を御視聴いただく時間を設けました。動画は本堂南側でご覧頂き、北側では結縁交名の記帳所を設けて、皆様からご縁を結んで頂けるように設えました。
一部法要の後、二部法要の後と、大勢の皆様よりご記帳を頂き、大変有難い事でございました。
二部法要は11時に始まり、まずは農家のお檀家様より仏様にお供えするお米の「佛供米回向」から始まり、その後総代回向、一般回向と続きました。
お米の出来は大変悪く、かつて経験した事がないほどだとベテラン農家様もおっしゃっていました。ただ、高温傾向であることは何でも甘みが増すから、美味しいお米だという事でした。
そろそろスーパーにも新潟県産新米が並び始めました。農家の皆様が夏の炎暑を乗り越えて作って下さったお米だと、味わっていただければ幸いです。
果物も実は小さいが甘いとか、蚊が少なかった、彼岸花が全然咲かないとか、赤とんぼが少ない、とか異常気象の諸々を語り合ったお彼岸でした。
二部法要は、佛供米回向と総代回向をご指名によるご焼香を頂き、その後皆様から順番にご焼香を頂きました。
法要の後も、結縁交名のご記帳や、交名用紙を家族の分も頂きたいとのお申し出などあり、あの世である彼岸とこの世の此岸が一番近い秋彼岸の日に、ご縁を結んでいただけたことが大変有難い事でございました。
湿度が低くからりとしたお天気は、先週の37度の暑さがどこへ行ったのかと、不思議な気持ちになるほどの爽やかさでした。
あの長く厳しかった夏が終わり、このような穏やかな日を迎えられましたこと、その日に大勢ご参詣を頂き法要が行えました事、ご参詣の皆様、お手伝いくださった皆様のお蔭と感謝申し上げます。
次の春彼岸までの半年、どうか皆様お元気でお過ごしいただき、春三月にお目にかかれますことを願っております。