スーパームーン
日本の7都道府県に非常事態宣言が出されたのは、スーパームーンがまぶしい満月の夜でした。
新型コロナウイルスが人と人との感染を起こした今回の騒動は1月の武漢閉鎖から始まり、中国に近い日本や韓国で感染者が増え始め、アジア限定の感染症と世界中が気を抜いている隙に、ヨーロッパに飛び火し、一番懸念されていたアメリカに感染拡大し、とうとう感染者が100万人を越え手の付けられない状態になりました。ヨーロッパやアメリカでは医療崩壊が起き、命の選別が行われている厳しい現実をニュースが報じられました。日本で同じことが起きないようにとの非常事態宣言だと思います。
ウイルスの感染症を封じ込めるにはただ一つの方法しかないと専門家が口を揃えます。それは、人と人との接触を避ける事。これだけ科学・医療が発達してもワクチン・治療薬とも決定打はまだなく、とにかく人との接触を減らすことしかこの災禍を乗り切る方法はないのです。
苦境に立たされている人たちがたくさんいると思います。しかし、感染が治まらなければ明るい未来を予想する事すらできないのです。今は、命にかかわる用事以外を不要不急と改めて心に刻み、それぞれが注意深く行動することがこの国の未来を救う事になると思います。
そんな重苦しい現実の中でも、季節は春になり、満月が穏やかに地上を照らしていました。
月かげの いたらぬ里は なけれども
ながむる人の 心にぞすむ
法然上人の御歌を口ずさみながらスーパームーンが照らす満開の桜を眺めていました。一日も早く平穏が訪れますように。
皆様もお元気でこの災禍を無事乗り切ってくださいますようにとお祈りします。