冬囲い
気温が高い日が続いていますが、それでも冬囲いをしなけらばならない雪国の宿命で、本日樹木と中庭の冬囲いを行いました。
いつも植木のお世話や除草剤散布をしてくれている三条市栄町の石翠園さんから3人の職人さんが来て手際よく樹木の冬囲いを進めます。
極楽寺は、ススキ、萩の刈り込み、サルスベリの枝落とし、そして塀際の紫陽花は剪定をして冬囲いと、ちょっと無理なお願いをしています。
3人の職人さんが3台のトラックで来ています。高所枝打ちのためのクレーンも積んだトラック、落とした枝を積むトラック、軽トラックと境内はトラックでいっぱいになります。
刈り込む前の萩とススキです。萩はしだれた枝が地面に届き、何となく幽霊が出そうなほど繁茂してしまいました。
糸ススキはちょうど茶色い穂がでて何回か生け花に使いました。ちょっともったいないのですが、いつもこの時期に刈り取ってもらいます。
サルスベリは、枝を落として夏の面影はありません。うどん粉病が発生したせいか、樹皮も黒くすすけています。来春、薬を注入してもらう予定です。
落とした枝や、萩ススキをトラックに入れて短くカットしていきます。今年は、墓地の真ん中にある四季桜が半分枯れてしまったので、その部分の枝も含まれかなりの量になりました。
綺麗になった場所です。来年また綺麗に咲いてくれると思います。五葉松も綺麗に雪吊りをしてもらいました。
雪吊りをされた玄関わきのモミジです。これが必要なほど雪が降るかどうかわかりませんが、必要なほど降られるより、空振りの方が雪国の民としては嬉しいので、冬囲いは複雑な心境の作業です。
塀際の紫陽花は、伸びた枝を選定してもらいながらの冬囲いです。きちんと剪定するようになってから、大きな花が付くようになった気がします。
樹木の冬囲いが終わったら、中庭の冬囲いに入ります。この場所は、積雪が増えて本堂屋根の雪下ろしをする場合、ここに雪を落とす必要があります。雪で窓が壊れてしまわないよう保護するために行っています。
何年に一度はこれが必要だという雪が降ります。たいていは必要なかったね、という事になるのですが、降ってから施しては間に合いませんので、毎年行っています。廊下が暗くなり、あぁ、冬が来たなと思います。
三条は、昨日から東別院のお取り越しが始まっています。古くからお取り越し荒れと言われ、お取り越しになると霰が降ったりして冬型の気候になるのですが、今年は一向にその気配もありません。石油ストーブを出し、いろいろ準備をしていますが、本格的な寒さにはなっておらず助かっています。
ただ、暖かいので冬野菜の生育はどうなのか心配なところです。近所の料理屋さんの軒下に、テッセンやガーベラが綺麗に咲いています。普段なら霜が降り、緑の葉っぱは姿を消す頃ですが、まだまだ美しい色を見せています。この時期になると、今年は降るのか降らないのか、その話題が良く出ます。生活する分には少雪暖冬は有難いのですが、雪不足は春の農作業用の水不足につながり、雪を生業としている人には死活問題になります。そこそこ降ってそこそこ寒く、などという人の勝手な言い草に自然は付き合ってくれませんが、穏やかな普通の冬を願っています。