浄土宗開宗850年記念 総本山知恩院参拝
10月29日から31日まで3日間、浄土宗開宗850年記念として総本山知恩院参拝旅行に行ってまいりました。
秀翁寺様が企画して下さり、合同参拝団としてお参りを致しました。
10月29日(火)鹿峠秀翁寺様を6:30出発したバスは、極楽寺の乗車場所の三条ロイヤルホテルには7:05分に到着して、私ども一同を乗せて北陸道経由で滋賀県に向かいました。
極楽寺の参加メンバーは13名の予定でしたが、ご都合により1名欠席となり12名での参加となりました。6:50分に本堂に集合し、阿弥陀様の前で出発の御挨拶の御念仏を申し、清々しい気持ちで寺を後にしました。
バスは極楽寺12名秀翁寺24名合計36名と運転手さん、ガイドさん38名で最初の宿泊地滋賀県雄琴温泉に向かいました。途中何度か昼食やトイレ休憩をして、午後4時半には宿の雄山荘に到着しました。
翌日が、知恩院参拝、蘆山寺、京都国立博物館、石山寺と盛りだくさんなため、夕食後早々とお部屋に戻り、温泉で疲れをとって早めに就寝いたしました。
29日は雨模様でしたが、30日からは快晴で雨の心配が全くなく、寺参りが多い一日でしたので有難いお天気でした。
8時半に出発し京都を目指します。土地勘がない者としては、滋賀を8:30に出発して知恩院に9:00に到着できるのかしら、と思うものですが、案外近く途中渋滞もありましたが定刻に知恩院に到着しましが。
行きのバスの中で、秀翁寺若様からご法話を頂戴し、心を整えて本山参りに向かいました。
知恩院バスプールから降りて、久しぶりの知恩院です。団体参拝は法然上人800年大遠忌以来の13年ぶり、個人的には2018年10月以来6年ぶりのお参りです。
いつ見ても三門の大きさには圧倒されます。
駐車場では知恩院から今回の団体参拝の御担当の御坊様が待っていて下さり、その方の先導でみんなを知恩院に向かいます。大変な石段を登らなければならないのですが、自信のない方はマイクロバスが迎えに来てくれて御影堂前まで運んでくれました。
御影堂前で記念撮影の後、最初に御影堂に入りご回向を頂きました。
堂内は写真撮影禁止の為、入り口までの写真です。
これは、今月号華頂誌にも紹介がありました念仏結縁柱です。御影堂は法然上人をお祀りしてあるわけですが、直接触れ合うことが出来ないため、法然上人お像のお手許から五色の綱をこの柱迄つなげ、参拝者はこの柱に手を付けてその代わりとします。
大殿(御影堂)にはいり、一同着席して極楽寺、秀翁寺とそれぞれの団体一括回向があり、その後ご希望の皆様の個別回向をしていただきました。読経の声があの大きな御影堂に響き渡り、その声の素晴らしさ、本山でご回向して頂いたことに対しての感動に浸りました。写真がないのが残念ですが、手を合わせお念仏をして、極楽寺檀信徒の皆様のご安寧をお祈りいたしました。
回向が終わると、外に出て大鐘楼に向かいます。石段をフーフー言いながら登り、大鐘楼に到着しました。年末の除夜の鐘で有名な大鐘楼、今回はその柵の中に入れてもらえ、一同大感激です。鐘を触ったり、真下で声を出しその響きに驚いたり、写真に写っている引率のお坊さんは実際に鐘を突く役割もなさった事があり、そのご説明はとても臨場感あふれるものでした。
鐘は年に3回、4月の御忌、12月27日の試し突き、そして12月31日の除夜の鐘の3回で、実際にその様子を見たい場合は、試し突きがいいとの事でした。YouTubeの知恩院チャンネルには除夜の鐘の様子がアップされていますので、興味のある方はご覧下さい。
大鐘楼を見学した後、また石段を下り今度はご法話を頂くため移動します。中は写真撮影ができないため、入り口を映しました。参拝団の名前があり、この日は我々も含めて5箇寺の参拝を受け入れていたようです。
法話の前にお茶の御接待を頂き、お抹茶と京都末富の落雁を頂戴しました。朝から移動とお参りで疲れたところでしたので、とても美味しく皆さん、本山でお茶を頂けるなんてと、大感激をしていました。
法話は30分程度でしたが本山布教師のお話は、この度の開宗850年記念に寄せ、法然上人のご生涯と浄土宗の興りを分かりやすくご説明頂き大変有難い事でございました。
法話が終わり、知恩院の門の外にある和順会館に移動して美味しい昼食を頂きました。京都のお土産購入はここしかないので、皆さん何を買おうか、あの人にはこれがいいかな、なんて悩みながら両手いっぱいに荷物をもってバスに戻ってこられました。
本山参りが無事終わったら、後は観光になります。最初は大河ドラマ「光る君へ」の主人公紫式部の住居であった場所にある天台圓浄宗大本山蘆山寺にお参りしました。桔梗の咲くお庭が有名ですが、この時期は終わっていると思っていましたが、とにかく暑い気候でまだ桔梗がたくさん咲いて美しいお庭を見学することが出来ました。御坊様からいろいろご説明を頂き、楽しい時間でした。ただ御坊様のお話が熱を帯び時間が長引き、次の見学地から駆け足になってしました。
駆け足で巡る京都国立博物館です。ちょうど、浄土宗開宗850年記念「法然と極楽浄土」展が開催されており、浄土宗総大本山などから国宝、重文がたくさん展示されておりますが、何せ50分ほどしか滞在時間がなく、慌ただしい見学となりました。私と住職は、東京国立博物館でも見たので、これだけはというものに絞り見ましたが、皆さんは時間が足りず、ちょっと消化不良の見学となってしまいました。
先ほど見学した蘆山寺蔵の法然上人直筆の書き込みのある「選択本願念仏集」法然上人一周忌に源智上人が発願して建立した「阿弥陀如来立像」をじっくり拝見させて頂きました。阿弥陀如来立像の前で、手を合わせ小さな声でお念仏をお唱えさせて頂き、この度の団体参拝で本山参りが出来た事、そしてこの阿弥陀様に再びお参り出来た事は、本当に得難い勝縁であったと感じた瞬間でした。
時間はだいぶ予定を過ぎ、次の見学地大河ドラマの舞台にもなった石山寺に向かいます。ただ、拝観受付時間に間に合うか、ぎりぎりの状態でハラハラしましたが、道路状況も味方してくれてドライバーさんの上手な運転もあり、何とか滑り込みで到着しました。
この石山寺は石の上に建っているお寺ですので、当然石段がたくさんあります。手すりにつかまりゆっくり上ります。この日が雨でなくて良かったとつくづく思った次第です。雨ならちょっと拝観は無理だったかもしれません。
たくさん石段を上り本堂にようやく到着です。紫式部源氏の間という展示もありました。
夕暮れの迫る石山寺は、観光客がほとんどおらず(私たちが入った後、閉門されていました)静かな中で拝観できました。
お参りの後また石段を下り、紫式部特別展を見学しました。大河ドラマの中で使用された衣装が展示されていました。
展示を見学して石山寺を後にしました。予定より1時間遅れでお宿に到着し、少し休憩してから夕食です。
今宵は旅行最後の夜(と言っても二泊目ですが)なので、秀翁寺様が楽しいくじ引き大会を催してくれました。
参加者全員空くじなしです。
知恩院や京都国立博物館などで購入したお土産が全員に当たります。場を盛り上げながらくじ引き大会です。
美味しいご馳走を頂き、笑い、おしゃべりし、歌い踊り、という賑やかな宴会が2時間ほど続きました。朝からの強行軍で疲れもあり、夜9時前にはお開きになりそれぞれのお部屋に戻ります。大浴場で温泉につかる人、お部屋の露天風呂に入る人さまざまですが、いいお湯でゆっくり疲れを癒しました。
お部屋からは、美しい琵琶湖の夜景を見ることが出来ました。
最終日は琵琶湖を離れ、北陸道で新潟に向かいます。途中越前市で紫式部公園を見学します。
浄土式庭園の美しいお庭です。池の向こうに見えるのが紫式部の金色の像で、都(京都)を望んでいるお姿です。
お庭を見て、その後大河ドラマ館を見学してから昼食会場に移動です。紫式部ゆかりの場所を3か所もめぐる旅となりました。
有難く、楽しい旅も終わりました。お天気に恵まれ、出発までは様々な理由で欠員も出ましたが、旅の途中は皆お元気で最後まで楽しく過ごすことが出来ました。
ご参加頂いた皆様、大変お疲れさまでした。ご参加頂き、誠に有難うございました。
旅が難しくなくなった現代でも、総本山知恩院の中まで丁寧にご案内頂き、またご回向もして頂ける旅は、旅行社経由ではできないものです。開宗850年に元気でお参り出来た事、これこそ有難い御縁であると感じました。
このご縁を大切に、この先も法然上人の御教え「ただ一向に念仏すべし」を心に刻み過ごして行きたいと思います。