ウクライナへの祈り
今、世界の目はウクライナに向けられています。
ウクライナは、2月24日に始まったロシアの理不尽な侵攻に2か月以上耐えています。世界が応援していますが、「全」世界がという訳にもいかず、歯がゆい思いで見ています。
日本とてエネルギーやサケマス漁などロシアと決別という訳にもいかず、難しいかじ取りになっています。それもやむを得ない事と理解はしています。
ただ、やはり国土を侵略され、言葉を奪われ、家を仕事を家族をそして命を奪われている現状をリアルタイムで見るにつけ、なぜロシアの暴挙を止めることができないのかと、この現代社会で世界の叡智が集まってもプーチン大統領の狂気のような言い草ををいつまで聞いていればいいのかと、ニュースを見るたびに重い気持ちになっています。
そんな中、世界中で音楽でウクライナに寄り添うという動きがありますので、ご紹介します。
最初は、ウクライナのヴァイオリニスト、イリヤ・ボンダレンコ氏が地下防空壕から演奏するところから始まり、世界中のバイオリニストがウクライナのために演奏しています。
演奏している曲は、The Willow Boardというウクライナの古い民謡で、日本語では「柳の架け橋」と訳されています。
次は、アメリカのタイムズスクエアでブロードウェイの役者さんたちが、ウクライナの国旗を掲げながら、「レ・ミゼラブル」の「民衆の歌」を歌っている動画です。「レ・ミゼラブル」はフランス革命の物語ですが、ロシアの激しい砲撃に対し、必死の攻防を続けて、決してロシアに屈しないという国土に対する強い思いを発信し続けているウクライナの人々の気持ちは同じではないでしょうか。
途中でウクライナ語で歌っている場面がありますが、涙が出そうになります。自分の国でありながら、母国語を禁止される人々がすでにいる、またたくさんの人々が祖国を逃れて世界中に散らばらざるを得ない現状、そして祖国がめちゃめちゃに壊されている現状、私たちはこの現状に慣れてしまうこと、或いは恐ろしさに目を背けてしまう事だけはしないで行かなければと、この二つの動画を見て思いました。
「民衆の歌」の日本語歌詞です。
民衆の歌が聞こえるか? 怒れる者たちの歌う声が
それは民衆の歌う歌 二度と隷属しない者たちの。
胸の鼓動が 太鼓の響きにこだまして
新たな暮らしが始まる 明日が来れば。
我らの聖戦に加わらないか?
強き心で 共に立ち上がろう
バリケードの向こうには
希望の世界があるのだ
共に戦おう 自由になる権利を得るために!
民衆の歌が聞こえるか? 怒れる者たちの歌う声が
それは民衆の歌う歌 二度と隷属しない者たちの…
胸の鼓動が 太鼓の響きにこだまして
新たな暮らしが始まる 明日が来れば。
君はすべてを差し出せるか
我らの旗を前進させるために
倒れる者もいれば
生き延びる者もいるだろう
立ち上がり チャンスに賭けてみないか?
殉教者の血潮が フランスの野を赤く染めるのだ
民衆の歌が聞こえるか? 怒れる者たちの歌う声が
それは民衆の歌う歌 二度と隷属しない者たちの…
胸の鼓動が 太鼓の響きにこだまして
新たな暮らしが始まる 明日が来れば…
どうか、一日も早くウクライナに平和な日々が戻りますようにと祈ります。